すみよし内科 内分泌・代謝 クリニック

当院の骨粗鬆症診療

  1. 女性は閉経期からの備えが大切 グラフ

    骨強度を決める最も大きな要因は骨密度と言われています。図のように、骨密度は20~30歳代時の最大骨量および加齢に伴う減少率によって決まります。
    最大骨量は身長などと同じように、遺伝的背景の影響が大きく、治療の焦点は、加齢による骨減少を抑制することです。骨粗鬆症が女性に多い理由は閉経期の急激な骨減少と男性より低い最大骨量、男性より小さな骨のためです。

    最大骨量を知り、閉経期の影響を抑制するために、閉経を自覚されたタイミングでの検査を強く推奨しています。

  2. 早期診断・早期治療が大切

    骨粗鬆症治療成績は、骨折率を50%程度抑制できるところまで来ています。
    骨の代謝を抑制することで、加齢による骨強度の劣化を抑える治療が主流です。

    しかし、骨の新陳代謝も抑制されるため長期治療の効果を疑問視する専門家もいます。老化を背景とする生活習慣病と同様、早期診断・早期治療が大切です。

  3. 厳密なモニタリング下の積極的休薬も治療の一環

    様々な薬剤の特性を考慮し、積極的な休薬を取り入れています。短期的な骨密度の増加を追い求めるのではなく、間欠的な治療で長期にわたるバランスのとれた骨代謝の維持を目指します。

  4. EBMの活用

    様々な研究報告の活用はもちろん、これまでのすべての患者さんの治療経過をデータベース化し、日々の診療で活用しています。

  5. 多様な患者さんの診療経験

    20年以上、10年以上といった長期治療を行わせていただいている患者さん、10代から90代にいたる幅広い年齢層の患者さん、その経験は当院最大の財産です。

    ステロイド骨粗鬆症(リウマチ・膠原病、腎炎、間質性肺炎、喘息など)、早発閉経、抗性ホルモン療法(乳癌・子宮内膜症、前立腺癌など)、不動性(脳血管障害後遺症、パーキンソン病など)などの2次性骨粗鬆症にも豊富な治療実績があります。

    正確な鑑別・除外診断(低カルシウム尿性高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症、骨軟化症、悪性腫瘍に伴うカルシウム代謝異常など)も必ず行っています。